熊木畳本店 Kumaki tatami mat speciality store

舐めても安心!「畳の抗菌作用」

 空気中、家の中、家の外・・・。私たちの身の回りには多くの微生物が存在しています。その殆どは私たちの体に害を及ぼすことはありませんが、中には強力な毒素を生産したり、ヒトの体内の中に入り込んで増殖を繰り返す、悪い微生物も存在しています。実は畳の原材料であるイグサには私たちの体に悪い影響を及ぼす微生物に対して抗菌作用(微生物を寄せ付けない力)を持っていることが明らかになりました。
 大腸菌O157という微生物をご存知ですよね?増殖することによりベロ毒素という強力な毒素を生産して、私たち人間に悪い影響を与える微生物です。お年寄りや乳幼児、子供といった免疫力の低い人にとっては死に至る場合もある悪い微生物です。イグサはこの大腸菌O157に対しても抗菌作用を有していたのです。
 こんな実験をしてみました。こんなことが実際にあっては困りますが、畳に薄い濃度の大腸菌O157溶液をスプレーで吹きかけました。そしてしばらく放置してみて、この大腸菌O157が畳の中で増殖するのかを調べてみました。すると驚くことに、畳の中では大腸菌O157は増殖しませんでした。大腸菌O157以外にも、昨年牛乳で問題になった黄色ブドウ球菌、世界で一番多い食中毒といわれているサルモネラ菌など、多くの悪い微生物に対して同様の抗菌性がありました。
 まさに畳は天然で安全性の高い建築素材といえます。極論ではありますが、「舐めても安全な」健康素材であります。リラックス効果、防音・調湿効果、空気の浄化作用・・・。抗菌作用以外にも様々な体に良い効能が発見されつつあります。化学物質や化学合成品が氾濫する中、もう一度、健康で安全性の高い天然素材「畳」を見直すことが必要ではないでしょうか?1400年あまり、日本で生き残りつづけたものは、まだまだ私たちが知らない、体に良い効能をたくさん秘めているはずです。


森田  洋(農学博士)氏 プロフィール
 名古屋市生まれ、31歳。
 平成11年九州大学農学研究科博士課程修了、国立八代高専生物工学科助手を経て、平成13年4月より北九州市立大学国際環境工学部環境化学プロセス工学科講師。
 専門は生物資源工学、食品工学、発酵工学。


イグサに抗菌作用が認められたもの
1)サルモネラ菌(食中毒細菌)
2)黄色ブドウ球菌(食中毒細菌)
3)腸管出血性大腸菌O157(食中毒細菌)
4)腸管出血性大腸菌O26(食中毒細菌)
5)腸管出血性大腸菌O111(食中毒細菌)
6)バチルス菌(腐敗細菌)
7)ミクロコッカス菌(腐敗細菌)

→有用腸内細菌には抗菌性なし



上記 データは 北九州市立大学国際環境工学部 森田洋(農学博士)の研究結果の内容です。
データをお使いになるときは、上の森田博士のお名前を入れて下さい。
※※写真の無断転載は固く禁じます※※